韓国、輸出規制の撤回要求 日韓外相会談
【バンコク=佐堀万梨映】河野太郎外相は1日、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相とバンコクで会談した。日本の対韓輸出規制や元徴用工訴訟問題について協議した。日本政府は輸出管理上の優遇措置を受けられる「ホワイト国」から韓国を除外する方針を示している。康氏は日本の輸出規制の撤回を求めた。
両氏はASEAN地域フォーラム(ARF)などの関連会合に出席するためタイを訪問している。日本が対韓輸出規制を発表して以降、初めての会談になる。
日本政府は2日の閣議で韓国をホワイト国から除外する政令改正を決める方向だ。康氏は会談後、記者団に「あす閣議決定が出るなら我々も必要な対抗措置を講じるしかない」と述べた。河野氏は会談で、一連の貿易管理が元徴用工問題の対抗ではなく、安全保障上の適切な措置だとする日本の立場を伝えた。
康氏は会談で24日に更新期限を迎える軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関し「我々も考慮するしかない」と伝えたという。河野氏は元徴用工問題で国際法違反の状態を是正するよう求めた。日本は日韓請求権協定に基づく仲裁を要請し韓国は7月18日の回答期限までに応じなかった。
2日にはタイを訪れているポンペオ米国務長官を交え、日米韓外相会談を開く予定だ。日韓外相の面会は6月末の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の際に立ち話をして以来、約1カ月ぶりだった。
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